始めに
定期テストはそこそこの点数が取れるのですが、実力テストや模擬テストになるとさっぱり。
わりとよく聞く話です。
同じテストでも性質がまったく異なりますので、十分起こりうる話です。
では、それぞれのテストの特徴を見ていきましょう。
定期テストの点数が良い理由
まず、定期テストですが、こちらは学力を問われるというよりも、むしろ学校で勉強したことに対してきっちりと真面目に取り組んでいるかを確認するためにあるものです。
英単語や漢字などで良くある「小テスト」の大きい版という位置づけで「中テスト」という感覚に近いのではないでしょうか?
もちろん、もともと学力が高い生徒さんは、実力のみである程度点数を取ることもできるでしょう。
定期テストは範囲が決められていますので(無理やりテスト前に詰め込んで、広すぎるときもあります)対策は取りやすいです。
日々コツコツと学習されている生徒さんは定期テストで点数を取ることは容易です。
また、一夜漬けなど、一気に集中してやるタイプの生徒さんも型にはまれば驚くような点数を取ることもしばしばです。
実力テストの点数が良くない理由
一方実力テストや模擬テストに関しては、一般的に「範囲が今まで習った全部」というような広い範囲になります。それにより、テストの前にどこを勉強したらいいかわからない、また「実力テストだから実力をはかるために、勉強しないで受けないとダメ」みたいなヘンテコな理論で勉強せずに受ける生徒さんもいます(笑)。
もちろん、実力がある生徒さんは対策もなにもせずに点数を取られたりすることもあります。
が、やはり点数は取るに越したことはないので、しっかり対策を取って点数を取っている生徒さんと、対策なしに点数が取れない生徒さんに分かれます。
実力テストや模擬テストで点数が取れないのは、それ相応の対策を取っていないからなのです。
実力テストで点数を取る対策
実力テストや模擬テストでの対策とは・・・「入試対策」と基本的には同じです。
定期テストのように狭い範囲であれば深い内容の問題や、少しマニアックな内容でも、最近習ったことばかりですので点数は取れます。一方、実力テストや模擬テストでは「広く、浅く、まんべんなく」問題を作って、現在の客観的な実力をはかる必要があるのです。
なぜなら、その点数や偏差値によって、「入試本番」でどの程度点数が取れるかというものを客観的に見る「ものさし」としてのテストだからです。
そのような認識を持って対策をされていない生徒さんはやはり実力テストではなかなか思うような点数が取れません。
では、実力テストでどのような対策をして点数を取ればいいのか。
一つは、実力テストや模擬テストと言えど、一応範囲は指定されています。
学校の実力テストでも範囲指定、例えば理科なら植物なのか、動物なのか、あるいはどちらもなのか。
五ツ木の模擬テストでもきっちり範囲指定されています。
まず、その単元を確認し、その範囲の簡単なまとめはしっかり復習しておかなければいけません。
各単元、それほど深く復習しなくても最低限の基本的な用語などは押さえておく必要があります。
数学なども、教科書の例題レベルの簡単な問題だけでもその単元の問題を軽く復習しておく。
定期テストの問題としては簡単すぎるって思える内容でも、習って1年経過している単元などは、意外と忘れているものなのです。
そういうさらりとした復習をテスト前にするかしないかで、結果に大きな差ができます。
まとめ
学校の実力テスト、五ツ木の模擬テストなどは、その結果により志望校を決定する大きな材料にもなります。
入試は本番の奇跡の一発を期待するためにあるものではありません。
懇談会で良くあるセリフ「五ツ木の偏差、60持ってたら受けられるんやけどなぁ・・・」
いや、別になくても「受ける」ことはできるのです。ただ、「記念受験」になる可能性が非常に高い、といった意味です。
基本的に、受験の本番は、受けたら合格するところを受けるのです。
当日熱が出て体調悪くても大丈夫と言えるくらいの所を受けます。
受ける前にはすでに結果が決まっている、つまり、第一志望に受かるか受からないかというのは、第一志望を受験できるかどうか、それが非常に大きいのです。つまり、第一志望を受ける土俵に立てるのか立てないのか。
受験できるかできないかは、内申点と実力テスト、模擬テストの点数で決まります。
「高校入試というのは本番のだいぶ前にすでに決まっている」とも言えます。
大学入試のように、何校も何学部も受ける受験ではないわけですから。
だから、受験校を決めるものさしになる実力テスト、模擬テストを決して「実力をはかるためのテストだから実力で受ける」などとは考えず、しっかり対策を立てて1点でも多く取るように努力して欲しいと思います。