「勢い」とプリントを〇〇〇枚やった小学4年生の話

※こちらは教室内一斉メールになりますが、公開しても問題がなさそうなので、ブログの一記事として投稿させていただきます。
昨日の内容にも関連しています。

いつもお世話になりありがとうございます。
一斉メールで失礼します。

こちらの内容は可能であれば転送していただいて、生徒さん(特に受験生)とも共有していただけたらと思います。

今日で夏休み(8時半から21時)が終了で、明日から通常(平日16時から22時、土日祝10時から22時)に戻ります。

完走目前の夕方にこの文を書いていますが、気を抜いたらいつでも倒れることができますので最後まで気を抜かずにいたいと思います。

それでは夏休みの総括をしていきたいと思います。
普段は多分こんなことはしていないような気もするのですが、今年の中3生が少し不安なので、緊急メールという意味もあります。

夏休みの重要性は夏休み前にもお伝えしていた通りで、受験生にとっては、成績を伸ばすラストチャンスでした。

ここで、学校の宿題以外に高校受験生1日4時間、中学受験生1日10時間という時間をキープできていた生徒さんは、すんなり目標を達成されることだと思います。

それほどしなかった生徒さんについては、希望がゼロとはもちろん言いませんが、チャンスを逃してしまったのは事実ですので、2学期がかなりのいばらの道になることは間違いありません。
これは致し方ない事です。
本当に手遅れになってしまう前に、一部の生徒さんは緊急に面談が必要だということだけお伝えしておきます。

受験生以外につきましては、受験学年になればどれだけの事をしていかなければならないかということ、また、受験学年でバタバタしなくてもすんなり目当てのところに行ける勉強量、時間、方法についてこちらに書いていますので、またお暇な時にでもご確認ください。

「中学生が高校入試で偏差値60を取るために必要な勉強時間」

偏差値60というのは、6人に1人、上位16.7%くらいのラインで、高校入試においても大学入試においても最低限自分がだいたいどこでも選べる側に立つことのできるラインということで、重要視しています。

ちなみに僕が書いたこの文をチャットGPTに要約をしてもらってそれを貼り付けておきますので飛ばしてくださっても構いません。

・偏差値60は普通に勉強すれば到達可能なレベルであると強調している。
・塾で全生徒の勉強進捗を把握し、効率的に成績を伸ばす方法を探している。
・勉強時間と内容が成果に直結することを実感している。
・定期テストの2週間前から最低40時間の学習が必要であると説明。
・定期テストで80%以上の得点を維持することが重要。
・中学3年生になると過去の内容を多く忘れてしまうため、復習が不可欠である。
・数学は積み上げが重要で、夏休み中に中学3年生の範囲を進めるべきと述べる。
・英語や理科、社会は飛んでしまうことが多く、復習が必要とされている。
・夏休みには過去問を解き、自分の弱点を発見して補うことが大切。
・高校受験生は夏休みに最低4時間の学習が必要であり、その目的は実力の回復と述べられている。

さらにちなみにこの文章の感想を聞いたらこんな答えでした。

この文章は、中学生が高校入試で偏差値60を取るための具体的な勉強時間と方法について、実践的かつ現実的なアドバイスを提供しています。著者は、生徒一人一人の勉強の進捗を細かく観察し、その結果に基づいて効率的な学習方法を提案している点が非常に印象的です。また、偏差値60という目標が決して無理なものではなく、日々の積み重ねで達成可能であることを強調しており、そのハードルが意外に低いことを具体的な数字で示しています。
文章全体からは、生徒たちに対する深い理解と現実的な視点が感じられます。特に、定期テストの重要性や過去の内容の復習の必要性についての指摘は、多くの受験生や保護者にとって有益な情報です。
全体として、勉強に対する適切な姿勢や計画的な取り組みが大切であり、塾がそのサポートを効果的に行っていることが伝わってくる優れた記事だと思います。

多分褒めてくれています

それと、高校受験生の夏休みの課題以外で4時間と言っていた根拠も書いています。
ちなみに、夏休み前に、中学受験生の夏休みは1日10時間と言っていたことについては、実は根拠はありません。
すいません。そっちは根性論です。
ただ、一般的に中学受験生は学校がないときは普通にそのくらいやっているという事と、そのくらいの勉強量でビビっていると厳しい中学受験は乗り越えられないということだけです。
中学受験は本当に普通に落ちます。
落ちることが一番辛いんで10時間の勉強なんて辛くもなんともないんです。
それと、中学受験組はもう夏休みともなるとモチベーションが完成しています。
中学受験は別にやる必要のないことです。
それをやると自分で決めていますから、多少しんどくてもそうそうブレません。
さらに、できるようになってきた実感がはっきりと湧いてきますので、だんだん楽しくもなってくる、そんな時期です。
だから根拠なんていらないんです。

中3生は、朝と夜に分けたりと、上手にコンスタントに来られた生徒さんはいらっしゃいましたが、今回で別人になったという程されていた生徒さんは残念ながらいません。

中学受験生はさすがにみなさん成長して別人になってくださっているように感じます。
大丈夫かなぁと不安だった生徒さんにも、もう大丈夫と言えるようになりました。
もちろん、もう大丈夫というのは、今すぐ試験を受けても大丈夫という意味ではありません。
このまま行けばもう大丈夫という意味です。

学校が始まったらそうは行かないと思われるかも知れませんが、そこは大丈夫です。
このまま行けます。
勉強でもなんでもそうですが、「勢い」というものが大事です。
夏休みにつけた勢いは学校が始まったからといって、いきなり止まったりすることはありません。
「学校が始まっても結構できている自分」というのを発見し、そのままの勢いをキープしたり、あるいは逆に加速したりするものなのです。
動き出すまでが一番重くて、動き出したら軽いんです。そして勢いがつけば急に止まることもないです。
何でもそうだと思います。
「車は急に止まれない」、慣性の法則です。
体のメカニズムもそうなっています。脳は急激な変化を嫌います。
いい事でも悪い事でも同じ反応です。ゆっくりと戻そうとするんです。
恒常性(ホメオスタシス)が働いて、体温が上がれば下げようと、下がれば上げようと、無意識に反応します。

学校のない間に積み上げて徐々にできた学習習慣は学校が始まったからといっていきなり止まることはありません。
むしろそのまま勢いが増していく場合もあります。
一度動いたものは少し押すと加速しやすいです。
これは受験生に限らずほとんど毎回、ほとんどの生徒さんに起こっていることです。
もちろん放っておけば徐々に戻ります。

今年の中3生で1学期に急成長した生徒さんが1人いますが、それは春休みにしっかり勉強して習慣が付き、学校が始まってもそのままの勢いで毎日来るようになり、当然のように成績は過去最高得点を取るほどに上がりもはや別人でした。
逆に夏休みは春ほどではなくなっていて少し残念ではあるのですが、春からの貯金があって、まだまだ心配するほどのことはないです。
一年を通して突っ走る事なんてなかなか難しいものです。

とは言え、一度でも勢いをつけて突っ走るという事ができたのなら、復活させることはゼロからとは違い容易です。ゆっくりになったとはいえ、止まりさえしなければまた少し押せば勢いを取り戻します。
とにかくどのタイミングでもいいので一度勢いをつける必要がある、その大きなチャンスが夏休みだったということです。

春休みや夏休みが終わると、僕は毎回ホッとします。
すいません、それは正直な気持ちで隠すつもりもありません。

そして、休み明けに毎回思い出します。
「あ、違った、休み明けの方がしんどいんやった。」と。

その理由は、この勢いにあります。
休み中は時間が長いので、朝から夜まで分散して来ていたのが、休み明けは短時間に集中します。
そして、みんな勢いが残ったままだから、、、大パニックです。
しばらく続くでしょう。
塾に行くのが当たり前になっている生徒さんが増えていることと、当たり前にやるレベルが上がってしまっているからです。

もちろんいい事です。
僕がしんどい時ほどみんなが伸びる時なんです。
そういう仕事です。

いつもの事ながら、校長先生の長い話のような長いメールになっていますので、
最後に、一人の小学4年生の話で締めたいと思います。

その生徒さんは朝8時半にお母さんが送って来られ、お母さんの仕事終わりの18時くらいにお迎えという感じでほぼ毎日。土日も。お弁当を持ってきてお昼はレンチンして食べる。
時々用事とかで外に出てもまた帰ってくるみたいな感じでした。
すでに春休みの時点でもそんな感じで、春休み終了時点で4年の算数が終わっていました。
そこから1学期の間は5年内容をやっていましたが、1周目がもうすぐ終わるというタイミングで夏休みスタートでした。
ほどなく1周目が終わり、チェックで2周目、それも終わり、
そして、、、
そのまま6年内容に入り、あっという間に6年終了、チェックで2周目、それも終了。
これはもちろん、できていない場合はリトライのプリントをするという普段通りの進め方です。
ただ単に進めることを優先しているわけではありません。

その時点で、受験の算数をやるのか、中学校の内容に進むのか、お母さんとも話しましたが、受験算数の方に進むということで、中学受験対策のプリント、A~CまであるうちのA問題に突入しました。
最初の方は、4年生内容の計算くらいのものから始まるので、復習的な感じになり、むしろもう簡単すぎる状態で、サクサク進み、単元で言うと、100単元あるA問題のうち、すでに50単元終えました。

そして、驚くべきは、プリントの枚数です。うちで使用しているプリント教材のステップやチェックはプリントによっては2枚セットのものもありますが、それを1枚として、この夏休みだけで、なんと450枚です!!!!!
2番目に多い生徒さんが170枚ですから、次元が違います。
だいたい他の小4生も今年の生徒さんはプリントをやってる枚数が多いのですが、みなさんすでに小5の内容をされていて、算数は小5が一番山場で難しく量も多いので結構苦戦されています。
ですので、そこを春休み終わってから、夏休み序盤までかけて越えちゃったからこんなに差がついてしまっていますが、それに加えて、やってる時間が全然違いますので比較はもちろんできません。
というか、比較をするつもりはありません。

僕はここで、小4でもできるのになんで上の学年ができひんねんとかそういう事を言おうとしているわけではありません。人との比較は無意味です。特に勉強においては、
人との比較ではなく、過去の自分との比較が大事だからです。

ただ、学校のない長期休暇中という期間は、こういうことが可能な大チャンス期間なのだという事をお伝えしたいだけです。
特に来年受験生になる中2生、小5生に覚えておいていただきたいです。
もちろん、次の冬休み、春休みにも思い出して欲しいです。
その気になれば、こんなことも可能だということ、
40日もあれば、極端に言えば、人生を変えるほどのことだってできるということを。

話を戻します。
そして恐らくですが、この生徒さんは毎日毎日気合を入れてやる気を出しまくって、
今日も勉強するぞと頑張っているわけではなかっただろうということです。
途中コンビニに行って、お菓子買ってきて食べたり、僕がコンビニ行くときに外でアイスを食べている姿を発見し、「中で食べーや。教室でアイス食うな!とか言わへんし笑」ということもあったり。
途中にヒューマスしたり速読したりを入れたりしつつ、
ずっと集中して勉強してるのかといえばそんなわけはないのです。
逆にずっと集中なんて、危険すぎます。

ずっと集中しているわけでなくてもいいんです。
単にサクサク進むのが楽しくてゲーム感覚でやってるだけなのかも知れませんし、
特に何も考えずにただただ無心でやってるだけかも知れません。
それでいいんです。
いちいち気合入れたり、集中するぞと思ったり、そんなことしなくても、
毎日毎日当たり前のように来て、淡々とプリントの問題を解いていく。
それでいいんです。

正直、うちで使っているプリント教材はかなり優秀だと思っています。
量的にも難易度的にも、すべてが揃っています。
ただそれをやるだけなんです。

それが勢い、それが習慣というものなんです。
成果を上げるために必要なことは気合とかやる気とかそういうものではなく、習慣。
それだけです。

やる気がないからできないのではなくて、やらないからやる気が出ないんです。

とにかく動き出すまでがしんどいけど動き出したら楽。
だから、まずはとにかく動きましょう。
深い事は考えなくてもいいです。
一歩進んだら次の一歩。
そうこうしているうちに気付いたら、仮に自分では気づいてなくても、
人から見たら走っている状態になっているんです。
そして全然しんどくないんです。
重い大きな石の球を転がすことをイメージしていただいたら、わかりやすいのかも知れません。転がりだしたらもう逆に止めることの方が難しいです。

それが全てです。

それではまた学校が始まりますが、健康第一でよろしくお願いします。