中一の理科がいきなりハードル高過ぎることへの対策

はじめに

大人になってから中学の理科?って考えてまず思い浮かぶのは恐らくほとんどの人が口を揃えて、「電流で終わった。」と言うことでしょう(笑)
中学の理科=電流がわけわからなかった。
計算がややこしかった。。。
文系の人は皆そう言うのではないでしょうか?
実は・・・そうではないのです。
電流(今は中二で習います)はとても簡単。
中一で習う事に比べると。

中一の理科は無謀

理科→2分野は覚えるだけだからできた。
1分野の特に電流は計算がややこしかったからそこで理科が苦手になった。。。
そのくらい電流のインパクトは大きかったのかも知れません。
でも、実は中一で習う理科ではもっと計算問題があります。
・密度の計算
・圧力の計算
・地震のP波S波の計算
・日常生活ではまったく有り得ないヘンテコな単位の換算
数学力と言うよりは、相当ハイレベルな算数力が必要です。
まだ小学生とそんなに変わらない中一生にこれらの課題を課すのは相当酷だと思います。
私が理科を教えていて一番苦労したのはまだほとんど小学生と変わらない中一生にこれらの事を教える事だったのです。
それに比べると、中二に電流を教える事なんてイージー過ぎると思えます。
何でこれを中一のカリキュラムに入れるのかまったくわからん、と文部科学省を恨みました(笑)

植物で安心させられて、すぐに突き落とされる

中一の理科は学校によって2分野スタートか、1分野スタートかは違うかも知れませんが、基本的にほぼ、
2分野の植物からスタートすると思われます。
小学校でもある程度習っていますし、ここはとても簡単。
理科なんて簡単と皆思うでしょう。
でも、その先に待っているのは恐ろしい計算問題。
中一生のほとんどは、わからないこともわからないままそれらをスルーしていくのです。
印象にも残らないほどのスルー。

中3でも手こずる

中一でスルーしたものだけど、中3になるとさすがにスルーできない。
「こんなんいつ習ったん?」的な感覚でまったくできない。
中三の夏くらいの実力テストで出たら、皆さんボコボコになります。

対応策:算数力と教えるコツ

小学校の5年6年で一気に習う、速さ、割合、比。そして、それに関連して単位の換算。
これらを完璧にものにして来た小学生というのは、おそらく中学受験を経験するレベルの小学生だと思います。
では、どうするか。
もう、公式にあてはめさせましょう。
木下さんちのハゲじいさん
これは皆さんご存知の「ハジキ」ってやつです。
求めたいものを指で隠したら式が出てくる・・・ってやつですね。
距離=速さ×時間、速さ=距離÷時間、時間=距離÷速さ ですね。
でも、これ、場所を間違えたら全滅になるというリスクが高いです。
だから、「ハジキ」じゃなくて「木下さんちのハゲじいさん」(「き」の下に「は」と「じ」がありますよね。)
これで場所を間違えることはなくなります。ここまではまだ有名ですね。
それに加えて、
P波S波の計算では、km/秒という現実離れした単位になりますので、単位換算能力も必要になります。
単位を合わせてこの枠に当てはめてね、という説明になります。
距離はkmに換算、時間は秒に換算。
とにかく、一番大事なのは単位を揃える事。
あとは、これに放りこんだら終わりやから!
そういう感じの指導になります。

この先オリジナルです。
篠下民子
「し」の下に「た」「み」だから、篠下民子さん!
しのしたたみこ、しのしたたみこ~覚えてね。
誰やねん!誰でもいいねん!!!
そうすると、
密度=質量÷体積
質量=体積×密度
体積=質量÷密度 がオッケーだから、あとは単位だけは揃えてね♪で終わり

圧力は上から力で押してアーメン
上から力で押されてアリんこが潰されてしまったからアーメン(圧、面)・・・ちょっと無理ありますけど、大事なのは位置(笑)
上から押してアーメン、上から押してアーメン~
これで
圧力=力÷面積
力=圧力×面積
面積=力÷圧力 がオッケー
もちろん、単位は揃えてね。N(ニュートン)とかPa(パスカル)なんてヘンテコなもの出てきたけどって感じで。

まとめ

そんな中一の激しいハードルを乗り越えた子どもたちにとって、電流なんて簡単です。
明日停電
圧(あ)の下(した)に抵(てい)と電(でん)があるので
「桐島、部活やめるってよ」「明日停電するってよ」
明日停電、明日停電・・・覚えてね。
抵抗=電圧÷電流
電流=電圧÷抵抗
電圧=抵抗×電流
単位は揃えてね。mAはAにしないとダメですよ。
それで終わっちゃうんです。

そう。理科は電流なんかでつまづいてはいけないのです!
電流と比べると比較的マイナーな密度、圧力、地震波の速さ、距離とか、そのあたりでじわじわ理科の計算無理~ってなってたところに、大御所電流が来たからみんな電流の計算で終わったと勘違いするのです。

逆にいうと、1年の時にこれらを乗り越えた人たちは決して理科が苦手でも嫌いでもない、むしろ、理科簡単、電流入試で出てラッキー、電流はいつ出ても満点!大好き~になっているはずなのです。

日本人が理科系に弱いのはこの中一のカリキュラムのせいなんじゃないかとすら思ってしまうくらい大きなテーマに触れてしまった感がありますが、それは置いておいて、かなり無理があるとは言え、ひとまず1年生のうちに、このコツを使って1年生の単元はマスターしましょう!

とりあえず、ライジングに来ている生徒さんには電流難しいとか言わせません(笑)